2014年9月に成立したアフガニスタンの政権。同年5月に行われた大統領選挙は11人の候補者が競った。投票率は予想を上回る58%になったが過半数を取った候補者はおらず、5月に1位のアブドラ元外相と2位のガニ元財政相による決選投票が行われた。決選投票では、劣勢となったアブドラ支持派が大量の不正があったとして抗議したため、開票作業は大幅に遅れた。アメリカが仲介を行うなど政治的な調整が行われた結果、9月21日、両者は、ガニが大統領に、アブドラは「行政長官」に就任する形での挙国一致政権の枠組みで合意。同合意成立後、選挙管理委員会は大統領決選投票でガニ候補が勝利したと発表した。9月29日、ガニ新大統領が就任し、15年以降のアメリカ軍とNATO(北大西洋条約機構)軍のアフガニスタン駐留のための安全保障協定に署名。14年11月初めまでにアメリカ軍とイギリス軍は戦闘任務を終了し、12 月28 日、駐アフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)は、カブールでアフガニスタンでの戦闘任務終結を記念する式典を行った。15年以降、アメリカ軍(約9000人)は独自の作戦を実施しつつ、NATO軍と共にアフガニスタン軍の訓練を行う。15年1月、ガニ政権はようやく組閣を開始した。ガニ政権の内政面での最大の課題は腐敗の一掃と国内治安の確立である。