ギニア湾に面する人口500万人弱の国で、英仏の信託統治後、1960年に独立。67年エヤデマ中佐がクーデターで政権の座に着き、以来2005年3月5日に病死するまでアフリカ最長期にわたって事実上独裁に近い体制を築き君臨した。エヤデマの死去に伴い、息子のフォール・ニャシンベが軍部により後継者として担ぎ出されたが、野党、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)、援助国の圧力で4月24日、大統領選挙が実施され、ニャシンベが60%の得票率で当選。しかし社会の混乱は続き、アフリカ連合(AU)の執行部でも民主化プロセスの評価に対して意見の一致がなかった。06年9月、EU(欧州連合)からの援助再開を期待して、アボイボを首相とする挙国連合政府が発足した。