ベルディムハメドフ大統領は、大統領代行就任当初から故ニヤゾフ大統領路線の継承を表明。反対派の弾圧など、国内政策では前政権の方式を踏襲する一方で、インターネットの普及や軍改革などを提唱した。2008年9月に憲法改正、同年12月には議会選挙が行われ、制度的な行政・立法の権限区分を目指しているが、実態としては大統領への権限集中が目立つ。対外的には孤立政策から積極的な全方位外交へと転換をはかっている。大統領就任当初、中国(07年2月)、アメリカ(同9月)などを訪れたほか、上海協力機構(SCO)首脳会合へのゲスト参加など、積極的な外交を行った。近年もこの傾向は続いており、09年12月には初の訪日を行った。08年に為替レートの改革、09年にはデノミを実施し通貨マナトの国際的な信用性は高まっている。トルクメニスタンの方針転換は関係国に好意的に評価されており、特にこれまで政治的関係の希薄であったアメリカは、エネルギー獲得の観点から積極的な関係構築を図ろうとしている。