日本と中央アジア諸国との多国間対話・協力枠組み。独立後の旧ソ連中央アジア諸国と経済協力を軸に関係構築を進めた日本は、橋本龍太郎政権以後提唱された「ユーラシア外交」「シルクロード外交」によって中央アジアとそれをとりまく地域を包括する外交戦略を打ち出してきた。これらを継承して、2004年8月の川口順子外相(当時)による中央アジア歴訪時に提唱された。「多様性の尊重」「競争と協調」「開かれた協力」を基本方針とし、中央アジア諸国の立場を尊重しながら政治・経済・安全保障など地域の安定にかかわる問題に対処しようとする。06年6月、東京で第2回外相会合が開かれ、政治対話、地域内協力、ビジネス振興、知的対話、文化交流・人的交流について具体的な課題を設定した「行動計画」が策定された。将来的にはアフガニスタンとの協力も視野に入れている。06年8月、日本の現職首相として初めて小泉純一郎首相(当時)がカザフスタン、ウズベキスタンを訪問した。10年8月、岡田克也外相(当時)がウズベキスタン、カザフスタンを歴訪した際に第3回外相会合をタシケントにて、また12年11月には東京で第4回外相会合を開催するなど、継続的な対話枠組みとなっている。