国際社会は、2002年1月の復興支援会議(東京)での総額45億ドル以上の支援表明以来、アフガニスタンに継続的な支援を行ってきた。06年1月、ロンドンにおける復興支援国際会議では、復興のための今後5年間の具体的目標を示した「アフガニスタン協約」の策定、国際社会から総額105億ドルの支援表明などがなされるなど、その後も継続的な支援が続いている。しかし、自爆テロの増加など治安は悪化の一途をたどっている。日本が主導したDDR(武装解除・動員解除・社会復帰)については、04年7月に旧軍兵士の武装解除を完了したものの、この対象外である非合法武装勢力が10万人以上残存していると見られる。彼らの存在は、麻薬生産・密輸、無差別テロの横行などと密接に関係しており、秩序悪化を助長している。06年7月、これらの問題を協議する会議がカルザイ大統領も参加し東京で開催された。NATO(北大西洋条約機構)主導のISAF(国際治安支援部隊)は活動範囲を広げ、06年10月には治安維持指揮権がアフガニスタン全土に拡大した。09年10月現在、ISAFとして約7万1300人の要員が派遣。一方、「不朽の自由」作戦で展開する軍要員を含めた犠牲者も累計1480人超(09年12月現在)に達した。アメリカのオバマ新政権は、当初よりアフガニスタンへの軍増派を明言していたが、09年12月、3万人の部隊増派および1年半後からの部隊帰還を含めた新戦略を発表。10年11月のNATO首脳会合(リスボン)は、14年末までのNATO諸国部隊の活動終了を宣言。