1990年代のアフガニスタンでは、タリバン政権が継続的な取り締まりを行わなかったため、アヘン生成のためのケシ栽培が増大。同政権期で最も盛んだったとき(99年)には、全世界の約8割、4565トンを生産していた。2001年、タリバン政権は国際社会への配慮からケシ栽培禁止令を発し、生産量は激減。しかし、9.11テロ後は、禁止令以前の生産水準を回復。また、04年1月に制定された新憲法で麻薬密輸拡大を禁じているにもかかわらず、改善の傾向は見られなかった。国連薬物犯罪事務所(UNODC)の発表によれば、07年には8200トンのアヘンが生産され、栽培面積も19万3000ヘクタールと過去最高に達した。これは全世界の生産量の82%に相当した。以後、減少傾向にあり、09年には生産量6900トン(対前年比10%減)、栽培面積12万3000ヘクタール(同22%減)。