2009年1月24日、ナザルバエフ大統領のインド訪問時に締結された協定。カザフスタン国営カズアトムプロムとインド原子力会社(NPCIL)間の了解覚書として取り交わされた。これによってカザフスタンはインドに対し自国産ウランを民生用として輸出することが可能となり、カザフスタン国内のウラン鉱探査・開発も協力する。インドは核不拡散条約(NPT)未加盟であるが、08年9月より原子力供給国グループ(NSG)が原子炉およびエネルギーの輸出を解禁して以来、各国との協力を進めている。
ウラン埋蔵量世界第2位のカザフスタンは、同類の協定を国家間ないし企業間レベルでアメリカ、ロシア、ブラジル、カナダ、中国などと取り交わしている。日本も東芝、丸紅などがウラン鉱開発と併せて、ウラン採掘時に採掘されるレアメタル、レアアースの輸入事業を進めているほか、07年4月以降、政府間レベルでの原子力協定締結に向けた交渉を進め、10年3月に協定に署名した。(→「日本・カザフスタン原子力協定」)