2012年2月20日、カブール近郊バグラムのアメリカ軍基地で、アメリカ兵によって誤ってコーランが焼却されたことが発覚し、アフガニスタン国内で反米運動が拡大した事件。オバマ大統領以下アメリカ政府高官が相次いで謝罪するものの、翌21日には基地周辺で約2000人による抗議デモが発生したのをはじめアフガニスタン各地に抗議行動が広がり、報復とみられるアメリカ兵が殺害される事件も相次いだ。アメリカ軍がアフガニスタンの文化・宗教に対して無知・無理解であることを象徴する事件として注目され、駐留外国軍に対するアフガニスタン民衆の不信感を増大させるきっかけとなった。また、アメリカ国内では自国兵士殺害をめぐるオバマ政権のアフガニスタン・カルザイ政権に対する「弱腰」姿勢に批判が高まる場面もあった。