2002年度からの学習指導要領により新設された「総合的な学習の時間」の中で、国際理解教育の一環として英語教育(英語活動)を行う小学校が急増してきた(00年度は公立小の約5割、03年度は約7割、05年度以降は8割以上、第6学年では9割以上)。こうした状況下、08年1月の中教審答申を受け、学習指導要領が改訂され、11年4月より、小学校5年、6年で外国語活動(英語活動)が年35時間導入されることになった。また、同改訂に触発されて小学校低学年から導入する自治体も増えているが、小学校、特に低学年では、英語学習よりも、日本語の学習と思考力・理解力の育成が重要だとする主張も多い。なお、指導・学習の方法については、音声・会話表現を中心にした英語スキルの向上を重視する考え方と、異文化理解・国際理解の促進や積極的なコミュニケーション態度の育成を重視する考え方がある。諸外国では、タイ1996年、韓国97年、中国2001年、フランス07年など、小学校での英語必修化の動きが拡大している。