高等教育の活性化と質の向上を目的に、文部科学省は、特色ある優れた大学教育の改革・改善の取り組みに対し財政支援するさまざまなプログラムを実施しており、終了したものも含めて次のようなものがある。「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP〈Good Practice〉)」(教育課程や教育方法の工夫改善、03年度~07年度に285件)、社会的要請の強い政策課題に対応した教育プログラムに対する「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」(地元型の地域活性化への貢献、広域型の地域活性化への貢献、知的財産関連教育、環境教育、実践的総合キャリア教育、ICT活用教育など、04年度~07年度に401件)、特色GPと現代GPを統合し、大学設置基準等の改正等への対応を前提に教育の質の向上につながる取り組みを財政支援する「質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)」(08年度に148件、10年度以降は新規公募なし)。また09年度からは「大学教育の質の向上と学生の就職支援等の充実」を目的として、「達成目標を明確にした効果が見込まれる」取り組みに対して重点的な財政支援を行う「大学教育・学生支援推進事業」が始まった。この事業には「大学教育推進プログラム」(テーマA)と「学生支援推進プログラム」(テーマB)があり、10年度の採択件数は前者30件、後者20件(09年度95件)だった。後者の件数が10年度に大幅減になったのは、10年2月に大学設置基準等が改正され(11年4月1日施行)、教育課程内外を通じた「社会的・職業的自立に向けた指導等(キャリアガイダンス)」が制度化されたことにともない、10年度から「大学生の就業力育成支援事業」が開始されたからである(10年度の採択件数130件)。