生徒の学籍、学習、特別活動、行動、出欠等について記録し、指導及び外部に対する証明等に役立てるための原簿。戦前期の学籍簿に代わるもので、1949年から作成されるようになり、学習指導要領が変わるたびに改訂されてきた。91年の改訂では、(1)「学籍に関する記録」と「指導に関する記録」を別葉の編製とし、前者は従来通り20年間保存、後者はプライバシー保護の観点から5年間保存とする、(2)教科学習の評価は絶対評価の「観点別学習状況」評価を基本とし、相対評価の「評定」と「所見」は補足的とする、(3)「観点別学習状況」は到達度を3段階で記入、「評定」は小学校低学年で廃止、中・高学年では3段階、中学校では必修教科は5段階、選択教科は3段階評定とし、「所見」は長所の記載を基本とする、などとされた。さらに2002年より従来の絶対評価を加味した相対評価から「目標に準拠した評価(絶対評価)」に改められたが、高校入試に際して内申書作成の必要のある中学校を中心に、絶対評価の是非や方法をめぐって混乱と戸惑いがある。