公立小・中学校の学級編制は、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」(義務教育標準法)の規定に基づき、国の定める1学級40人を標準として各都道府県教育委員会が定めることになっているが、2001年度より都道府県教委の判断により同標準数を下回る数を基準として定めることが可能になった。この改正を受け、小学校低学年を中心に少人数学級を実施する自治体が増えている。そのための教員増加の経費負担区分は05年度で市町村費が7%、県費が22%で、残りの71%は義務教育費国庫負担金による。10年度には、教員加配によるものを含めて、小学校低学年を中心に、すべての都道府県で、少人数学級が実施されている。行き届いた指導ができる、子どもの精神的安定に有効などといった肯定的な評価が多く、拡大を求める声が強いが、人件費負担の問題が拡大の妨げとなっている。他方、授業の単位時間は、小学校45分、中学・高校50分と定められていたが、02年からの学習指導要領では、各学校が授業時間と時間割を弾力的に編制できるようになった。さらに、中央教育審議会(中教審)の提言「今後の学級編制及び教職員定数の改善について」(10年7月)を受けて「新・教職員定数改善計画(案)」が策定され、11年度より小学1年で35人学級が実施され、12年度より小学2年でも実施される予定となっている。