1997年6月「大学の教員等の任期に関する法律」が制定され、国公立大学では評議会ないし教授会の議に基づき、私立大学では労働契約によって、任期を区切った教員の採用が可能になった。教員の流動化の促進と、教育研究の活性化を目的に制定されたが、教員の身分保障や学問の自由を制約しかねないだけに、その導入は限定的である。アメリカの大学では3年ないし6年以上勤続した教員に審査を経て終身雇用を保障するテニュア制が採用されているが、採用時からテニュア(tenure)が与えられる教授も少なくない。任期制は、テニュア制とも異なるが、98年度に21大学が導入し、2001年度には、定年延長問題を契機にかなりの学部・研究所で導入した東京大学をはじめ、147大学で導入された。06年度には、部分的なものも含めて504大学で任期制が導入されている。