当該学齢を過ぎた義務教育未修了者を対象に中学校教育を行うため、夜間に開設される学級の通称。正式名称は、中学校夜間学級。第二次世界大戦後、経済的理由などで義務教育を修了していない者を対象として、1947年に大阪市立生野第二中学校に開かれた「夕間学級」が始まりと言われ、「夜間学級」の名称では49年に神戸市立駒ケ林中学校に開設された学級が最初とされる。当初、文部省(当時)は義務教育昼間就学の原則を破るものであり、保護者の就学義務不履行を助長するものである、などの理由で設置に消極的であった。しかし、近年は、不完全就学者の中学校教育を受ける権利を保障するだけでなく、帰国子女や、中国や韓国の籍を持つ子どもなど、外国とつながりのある子どもたちの日本語教育等にも重要な役割を果たしていると考えられており、一定の公的なサポートをしていく必要性が認識され始めている。2014年時点で、全国8都府県の31校に1849人が在籍している(文部科学省調べ)。