OECD(経済協力開発機構)が中心となって、学校の学習環境と教員の勤務環境に焦点を合わせて実施した国際調査。2008年の第1回調査(参加24カ国・地域)に続く、13年の第2回調査(参加34カ国・地域)では日本が初参加した。日本が参加した調査では、前期中等教育段階を対象として、全国192校の校長・教員全3713人への質問紙調査が実施された。他国との比較を通して日本では、(1)校内研修等を通じて教員が日頃から学び合うことが教員の指導実践の改善や意欲の向上などにつながっていること、(2)職能開発(研修)の参加意欲は高いが、部活動指導など業務の多忙さや参加費用の高さが障壁となり、また参加への支援などに課題があること、(3)生徒の主体的な学びを引き出すことに自信を持てないでいること、(4)勤務時間が参加国のうち最長であり、かつ教員が不足していること、などの特徴が見られることが明らかになった。公教育費支出が充分でないこれまでの状況を改め、どのように具体的な政策として実現していくかが問われている。