自民党が2016年10月に公表し、17年2月に修正した家庭教育のあり方に関する法案。15条から構成される。「家庭をめぐる環境の変化」への対応として「家庭教育を支援することが緊要な課題」となっているとする。法案の前提そのものが根拠薄弱であり、家庭や地域の教育力をめぐるステレオタイプ化された見方に基づいている。支援と称しながら、家庭教育という私的領域への国家介入を直接・間接に進めるものである。個人の人格形成にまで及ぶ監視・統制は、国家と主権者たる国民との関係性を揺るがすものであるという批判がなされている。