公立中学校を中心に多忙を極める教員が部活動の顧問を担当し、平日の放課後のみならず休日であるはずの土日も出勤して部活動の指導や引率に携わるなどして、過酷な労働のために疲弊する状況を言い表した造語。また、生徒の側が、度を越した活動時間や、厳しい部の規則、顧問による体罰やハラスメント、部員内のいじめなどで疲弊する状況を指すこともある。ブラック企業、ブラックバイトなどと同様に、非人間的な状況に陥っている労働環境を社会問題として訴えるために「ブラック」という形容詞が付されている。教科指導とは違って、部活動は教育課程に公式に位置づけられていない曖昧な教育活動である。部活動が教員の多忙化の一因となっていることから、第3次安倍晋三政権が進める「働き方改革」の一環として部活動の見直しが提起されている。一部の自治体では、部活動の指導を外部指導者に委ねる「部活動指導員」制度を導入するなどして改善を図る動きを見せている。