20世紀初頭、イタリアの医師マリア・モンテッソーリ(1870~1952年)によって考案された教育法。モンテッソーリは、1907年に貧困層の子どもたち向けの保育施設「子どもの家」を設立し、そこで教育法を開発していった。独特な感覚教育を行っており、配慮された教具を通して、暗記ではなく経験に基づき感覚を養っていく手法が特徴として挙げられる。教える側の大人が子どもをこまやかに観察し、子どもから学ぶという姿勢を貫くことで、子どもの自発性の尊重にもつながっている。子どもたちが安心して自由に遊び、作業できる環境を整えることなどは、公教育のあり方にも大きな示唆を与えている。日本へは1960~70年代から主に幼児教育の分野で導入されはじめた。2017年6月に前人未到の最多連勝記録29連勝を達成した将棋棋士の藤井聡太四段(当時14歳)が、幼少期に受けていた教育として話題になった。