学校において、教師の指導という行為によって肉体的・精神的に追い詰められた生徒が自殺に追い込まれること。2017年3月、福井県の中学校2年生の男子生徒が自殺した一因として、教師の厳しい指導や叱責があったことが明らかになった。教員同士や、教師と生徒の関係性が対話的・共感的でない場合、行き過ぎた厳しい指導への歯止めが失われる傾向がある。ましてや教職員の多忙さが深刻化している現状においてはなおさら留意が必要である。教員の労働条件や、教育環境の整備にとどまらず、教員間における適切な情報共有や、教員同士、または教師生徒間における対話的な関係性の構築などを実現したうえで、生徒の気持ちに寄り添うことが求められる。