親の就労の有無に関係なく、ゼロ歳から就学前の子どもに教育と保育を一体的に提供する施設。子育て相談や親子の集いの場など、地域の子育て支援の拠点としての役割も果たす。少子化の進行や働く母親の増加により、幼稚園では園児数が減少する一方、保育所では待機児童数の増加が大きな問題となっている現状から、それぞれの運営を効率的に行うために幼保一元化の構想が出されていた。2006年、市町村や学校法人、社会福祉法人が施設を設置できるようにする「認定こども園法」が成立、文部科学、厚生労働両省から各都道府県に向け、施設認定基準の指針が示された。08年の両省による調査では、「保育時間が柔軟」「働いていても使える」など利用者の多くから好評を得たが、都道府県や市町村からは、認定のための改装や職員の雇い入れに対する国からの財政支援の必要性が指摘された。所管が内閣府・厚生労働省・文部科学省の三元行政であったため、認定の事務手続きの煩雑さが大きな問題点だった。後に、窓口は内閣府子ども・子育て本部に一元化され、職員資格は保育教諭を配置(幼稚園教諭免許状と保育士資格を併有)。16年4月で、全国で認定されたのは4001施設(公立703、私立3298)。類型別では幼保連携型2785、幼稚園型682、保育所型474、地方裁量型60。