シングルペアレントのうち、父親とその子(児童)からなるひとり親家庭(単親家庭)のこと。父子家庭や父子世帯ともいう。2016年度の「全国ひとり親世帯等調査」(厚生労働省)では、父子世帯は推計18万7000世帯で、平均世帯人数は3.65人。親(祖父母)と同居しているのは44.2%、父子のみが44.4%。父子世帯となった要因は、離婚が全体の75.6%、死別が19.0%。離婚の増加や子育てに積極的にかかわろうとする男性の意識変化から、父子世帯数は今後増加が予想される。年間の世帯収入は573万円、このうち420万円が父親の就労収入。全体の85.4%が就労しているが、正規雇用者は68.2%。正規雇用者には残業や転勤があり、家事や保育園の送迎との両立が難しく、非正規雇用にならざるを得ない状況もある。父子家庭の父親が困っていることの内容で家計が38.2%、家事が16.1%、仕事が15.4%と、父子家庭でも家計や仕事に苦しむケースが目立つようになった。母子家庭なら児童扶養手当の対象となる経済状況でも父子家庭は適用外であったが、平等に扱って欲しいという要望が多く出され、児童扶養手当法の改正により10年8月から父子家庭も児童扶養手当の支給対象となっている。