2007年12月、政府が経済界、労働界、地方公共団体代表、有識者らで構成する「ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議」を開催し、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」の実現に向けて策定した憲章(国民的な取り組みの大きな方向性の提示)。数値目標を挙げる「推進のための行動指針」も策定。「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な働き方が選択・実現できる社会」づくりを目指す。背景には長期経済不況、産業構造の変化と競争激化の中で、非正規雇用者が増加する一方、正規雇用者は長時間労働を強いられ、共働き世帯が増加しても家事・育児が女性の負担になり男性の育児休業が増えないなどの問題がある。過重な業務から心身を病む人も増え、企業にとってはコストとなっている。仕事と生活を共に充実させ、どちらも犠牲にしない好循環を実現する働き方が求められるが、取り組みとしての広がりは不十分で、12年の「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」(内閣府)では、「ワーク・ライフ・バランス」の言葉も内容も知らない人が男性50.0%、女性52.3%だった。