理系女子の略で、理系を専攻する女子学生や、科学者、技術者として働く女性。「リケジョ」という言葉は講談社の登録商標。男性の比率が高い科学・技術分野で、より多くの女性に活躍をしてもらおうと様々な取り組みが始まっている。文部科学省の「女子中高生の理系進路選択支援事業」、内閣府の「理工〈リコウ〉・チャレンジ(略称リコチャレ)」、女性研究者の家庭との両立支援(日本学術振興会)などで、他に民間企業や大学でもセミナーなどが開催されている。女子は理系が苦手だと思われがちだが、これまでの経済協力開発機構(OECD)による世界の15歳児の国際学習到達度調査(PISA)では、科学的リテラシー(理科的分野の知識や探求心)に男女差はほとんど見られない。11年、茨城県立水戸第二高校、数理科学同好会の女子生徒たちによる「BZ反応」の新たな現象発見の研究論文がアメリカの物理化学専門誌「The Journal of Physical Chemistry A」に掲載され反響を呼んだ。12年には「ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞」特別賞も受賞。16年度の大学での理系学部の女性割合は、理学27%、工学14%、農学45%、医学・歯学35%で増加傾向だが、男女で偏りはある(文部科学省「学校基本調査」)。大学等の理系分野の女性研究者の割合は、薬学・看護学等が51%だが、医学・歯学26%、農学21%、理学14%、工学10%(14年、総務省「科学技術研究調査報告」)。近年、建築や土木分野のドボジョ(土木系女子)、設備や機械分野のコウジョ(工業系女子)、農業や食産業、環境分野のノケジョ(農業系女子)も増加しつつある。