医療保険や年金保険の全国民への適用のこと。1950年代末になって農業者や自営業者など社会保険未加入者に国民健康保険と国民年金を強制適用する新国民健康保険法と国民年金法が制定され、61年から全国民を対象とする皆保険・皆年金体制が実現した。これにより社会保険中心の社会保障体制が確立し、その後も制度の改善が重ねられたが、80年代になると基礎年金制度や老人保健制度の実施など制度体系の部分的な再編がなされるようになる。高齢化が進み、家族形態や就業形態も多様化する中、制度の一元化など、より抜本的な再編が必要になっている。