病院や診療所や薬局などで、その年度に国民が傷病の治療のために費やした費用の総額のこと。厚生労働省が毎年推計している。傷病の治療費に限定しているので、(1)正常な妊娠や分娩等の費用、(2)健康診断や予防接種の費用、(3)身体障害のための義眼や義肢等の費用、(4)介護保険で提供される居宅サービス、施設サービス、(5)差額ベッド代や歯科材料差額、(6)買薬の費用、などは含まれていない。高齢化とともに毎年増加しており、2015年度の国民医療費は総額42兆3644億円(前年度40兆8071億円)で国民1人当たり33万3300円(前年度32万1100円)、国民所得の10.91%であった。