社会的に抑圧されたり、不利な状況に置かれている人や集団に対して、その固有の能力や長所に着目して、本来の強みを引き出し、生活や環境を自らコントロールできるように支援する考え方。ソーシャルワークの手法として最初に提唱したのは、アメリカのB.ソロモン(『黒人のエンパワメント』1976年出版)だといわれている。先住民族や女性など社会的に抑圧された人々の能力を引き出し、地位の向上を図る考え方として、また最近では、障害福祉でのソーシャルワークの考え方として重視されるようになっている。障害を持つ人が、自らが置かれている状況に気づき、あらゆる社会資源を活用して自らの個性と能力を開花させ、自立して生きていけるようにする考え方である。