矯正施設(刑務所、少年刑務所、拘置所、少年院)入所者で、福祉的な支援を必要とする障害者や高齢者が、退所後直ちに必要な福祉サービスが得られるよう、退所前から保護観察所と協働して地域生活の準備をするために都道府県に設置された機関。2009年度に設置が始まり、11年度末までに全都道府県に設置される。受刑者の中には、知的障害者や知的障害が疑われる者、あるいは高齢者が多く、親族等の受入先がなくて、退所後再び犯罪を起こして入所するケースが少なくなかった。これを防ぐために地域生活定着支援センターは、保護観察所と連携して矯正施設退所後に必要となる福祉サービス(障害者手帳の発給、社会福祉施設への入所等)のニーズを把握し、帰住予定地のセンターと連絡をとって事前調整を行い、また退所予定者の福祉サービス利用の受入先調整を行う。14年度の実績では、同センターが支援した1385人中、受入先が決まったのは約半数の743人で、受入先は更生保護施設が最も多く、他は公営住宅、アパート、障害者支援施設などであった。