家族の介護や看護のために、仕事を辞めること。就業構造基本調査によると、2011年10月からの1年間に介護離職した人は、10万1000人で、その約8割が女性である。要介護高齢者のますますの増加にともない、今後は男性の介護離職も増えていくことが予想される。また兄弟姉妹の減少や、未婚率の上昇が、親の介護を1人の子どもが背負う可能性を高めることにより、介護離職が増えると考えられる。年齢別にみると男性は50代と60代、女性は40代と50代がそれぞれ約6割を占め、働き盛りの労働力への影響も大きい。企業サイドとしては、仕事と介護を両立できる働き方を整備すること、行政サイドとしては企業の取り組みをサポートするとともに、取りやすい介護休業制度の強化、離職者の再就職のための支援の拡充が課題となる。