老人福祉法に規定された老人福祉施設の一種で、家庭環境・住宅環境等の理由により居宅で生活することが困難な60歳以上の者が入居する住宅性の強い施設(個室が原則)である。創設時から「軽費」の利用料を払って施設との契約で利用するという点で、行政措置で入居する養護老人ホームと異なっている。A型、B型、ケアハウスの3タイプがある。A型、ケアハウスは食事サービス付きであるため、自炊ができない程度の虚弱高齢者が利用する。B型は、自炊が前提であり住宅そのものに近い。またA型、B型は、低所得であることが入居要件に含まれている。1989年から整備が始まったケアハウスは、今後の軽費老人ホームの主流になる施設で、車椅子が利用できるバリアフリー構造になっており、また一定の要件を満たした施設は、介護保険の「特定施設入居者生活介護」が適用され、各種の居宅サービスが利用できる。その意味でケア付き住宅に最も近い。利用料には、生活費、事務費の一部のほか、家賃・光熱水費等の管理費が含まれる。施設数(全国、2015年10月1日現在)は、A型204、B型16、ケアハウス1996である。