法律トラブルに遭ったときのために国が作った無料相談窓口。司法をもっと身近で頼りがいのある、利用しやすいものにするために、総合法律支援法に基づいて2006年に国が作った総合案内所である。「法テラス」という通称がつけられたのは、法に従ったトラブル解決を通じ、社会のすみずみを法の光で明るく照らす、日当たりのいいテラスのような場所というイメージからである。従来の日本社会では、法的なトラブルの7割が法律(司法)を使わずに処理されたといわれる。裁判や弁護士を使うより、地元の名士や暴力団に頼ったり、ひいては泣き寝入りをする人が多かった。法テラスのコールセンターに電話をすれば、(1)トラブルへの対応に役に立つ法制度や役所や弁護士会に設けられた相談窓口を無料で教えてくれる(情報提供)ほか、(2)経済的弱者のために、無料法律相談や弁護士費用の立て替え(民事法律扶助)、さらに、(3)法律家の過疎地域で法律サービスの提供を行っている。コールセンターの利用件数は、発足以来、のべ100万件を超えている。