裁判官・検察官・弁護士(法曹)になろうとする人が、大学卒業後に行く大学院。ロースクールともいう。修了(卒業)すれば司法試験受験資格が得られる。裁判官・検察官・弁護士になろうとする人は司法試験に合格しなければならない。3年で修了するのが原則。一般には「未修コース」といわれる。なお、学部などで法学を学んだ人向けに2年で修了するコースも併設されている大学院が多い。修了により「法務博士」の学位を得ることもできる。2004年からスタートした法科大学院制度は、司法制度改革審議会が中心となって制度設計されたものであり、一発試験という「点」による人材選抜から、法科大学院-司法試験-司法修習という「線」による法曹養成に改革することを通じて、これから高まる法曹需要に質・量ともに応えることが目指された。ただ、当初、受験者の7、8割の合格を目標としたにもかかわらず、最近の合格率は3割を切る(10年は25.4%)。その結果、社会人や他学部出身者を中心に、金銭的・時間的負担をかけて法科大学院に進むことを敬遠する人が増え、むしろ、人材の多様性を確保する仕組みとして注目を浴びつつあるのが、法科大学院に通わずに司法試験を受験する予備試験ルートである。