逮捕されるなどして身体を拘束された人を取り調べるときに、取り調べを受ける全過程を録画しておくこと。身体を拘束された被疑者の取調べの全過程をすべて録画して、後で視聴できるようにする仕組み。ヨーロッパの多くの国や、日本と似た刑事訴訟法をもつ韓国や台湾でも導入されている。また、アメリカでは、オバマ大統領が州議会議員時代に可視化法案を提出したこともあり、多くの州で導入されている。取り調べは、取調官以外に誰もいない密室で行われる。取調官は犯人と疑って取調べるため、取調べに黙ったり、否認したりすれば、怒鳴られ、家族や親族に不利益が及ぶといわれ、また「吐けば軽くする」など誘導されて自白が強いられることも少なくない。このような威圧や利益誘導自体、取調べを受ける人の精神や健康を害するだけでなく、後の裁判における被疑者の弁解も裁判所に受け入れられないことも多く、冤罪(えんざい)事件の温床となっている。