IPはインターネット・プロトコルの略。光ファイバー、ADSL(非対称デジタル加入者線)などのブロードバンド(高速大容量)通信網を使って、動画データを配信するサービス。2003年に始まった。著作権上は「通信」として扱われているが、受信者側からすると、ケーブルテレビ(CATV)とほぼ同じやり方で番組を受信できる。しかし「放送」ではなく通信とみなされるために著作権の処理が複雑で、通信と放送の融合を阻むネックとなっている。地上波のテレビ放送については、放送と同じ時間に番組をそのまま流す「同時再送信」に限り、著作権法上の「放送」として扱う方向が考えられている。KDDI、ソフトバンク、NTTなどの系列会社が参入している。見たい番組や映画を有料で呼び出し、視聴できるビデオオンデマンド(VOD)のサービスもある。各社とも、20~50の多チャンネルで映画、音楽、ニュース、スポーツなどの番組を見ることができる。