視聴率はテレビ(放送)番組をどれだけの人々、世帯が視聴しているかを示す割合。個別の番組についての番組視聴率を始め、1分、5分、あるいは特定時間帯など必要に応じた時間幅の視聴率が測定できる。視聴率には個人視聴率と世帯視聴率があり、一般的に視聴率とは世帯視聴率を指す。ビデオリサーチ社の調査では、個人視聴率を調査する日記式アンケートのほか、世帯視聴率を調査するオンラインメーターと、世帯視聴率と同時に個人視聴率の調査が可能なピープルメーター(PM ; People Meter)の2種類の測定機が使われる。PMの調査対象となった家族メンバーは、テレビを見るとき個人を特定するためにそれぞれ自分のデータを機械に入力しなければならない。この手間を省き、いま誰がテレビを見ているかを機械が判断する完全自動式個人視聴率測定機がパッシブピープルメーター(Passive People Meter)である。また、視聴率だけではなく、人々が番組をどのように評価しているか、つまり「質」を測らなければならないという声が高まっている。その背景には、良質な内容より視聴率が稼げる番組制作を優先させる視聴率至上主義が放送の質的向上にとってマイナスに作用しているという批判がある。番組の質的側面を明らかにする視聴質に関する調査手法の開発も試みられてきた。