万引きによる被害で、書店が倒産に追い込まれる事例が増えている。全国の書店のうち毎年約5%が廃業しており、その大きな要因になっているのが、年間総額200億~300億円と言われる万引き被害である。経済産業省のアンケート調査(2002年10月発表)によると、被害額は一店舗平均年間約210万円で、年間売上高の1~2%にあたる。「どうしても読みたい本があるけれどもお金がないので万引きする」というのは過去のイメージで、最近では新古書店に売る換金目的で、大量の本を、集団で万引きするなど悪質化し、さらに上記調査対象となった504件のうち6割の321件は中高生が行っていた。