日本でもインターネットによって広く選挙情報を提供するサービスが拡大している。政治家は個人でブログを開設したり、「ツイッター」を活用するなどして、信念や政策、活動などについての情報を発信し、有権者との「直接対話」を図っている。また政党選択と候補者選択のための情報を提供する専門サイトも登場している。2009年の衆議院選挙では、楽天の政治に関する情報提供サイト「LOVE JAPAN」、グーグルの「未来のためのQ&A」、ドワンゴの「ニコニコ動画」政治サイト、早稲田大マニフェスト研究所の「e国政」などによって、政治家は動画を提供したり、動画で有権者からの質問に答えたり、献金を募ったりした。しかし公職選挙法では政治家の動画やホームページは法定外の「文書図画」に該当するため、公示後は更新することができない。また09年7月21日の閣議では、ツイッター上の書き込みも選挙運動に使うことは違法と決定した。ところが衆院選の公示後も、自民、民主両党は政党のホームページを更新し、とくに民主党を批判する自民党のホームページ上での「ネガティブキャンペーン」は批判をよんだ。公明党は公示後の更新を控えた。毎日新聞と読売新聞は、インターネットを通して有権者が立候補者と同じアンケートに答えることで選挙への関心を高めようと「日本版ボートマッチ」を実施した。また衆院選の結果については、自分のホームページに当選御礼を掲載したが、公職選挙法に抵触することがわかり、削除した当選者もいた。