大阪府知事を任期満了前に辞職し、大阪市長選に立候補した橋下徹は、その発言力と行動力が社会的影響力を発揮してきたことから、彼のカリスマ性に対して社会的羨望と警戒心を生み、大阪市長選の最中には「週刊文春」、「週刊新潮」が、彼の人格を批判・攻撃する記事を掲載し、公人のプライバシー情報についての議論をよんだ。さらに2010年に設立された「大阪維新の会」を母体にして12年9月に「日本維新の会」を設立し、第三極として国政の動向を左右する政治勢力を獲得するために衆議院議員総選挙に打って出る動きを見せたことに対して、10月16日に発売された「週刊朝日」は連載第1回で彼の出自が人格と思想に影響を与えているというバッシング記事を掲載した。「週刊朝日」はその発売日に編集長の謝罪コメントを発表し、その翌日にはこの記事の連載打ち切りを決めた。さらに発行元の朝日新聞出版は、親会社の朝日新聞の第三者機関「報道と人権委員会」の審理結果を発表するとともに、社長の引責辞任のほか担当責任者の処分を発表した。