コンピューターに蓄積された多様で大量、かつ正確なデータを迅速に解析することで社会的動向の核心に迫ろうとするジャーナリズムの新しい手法。従来のジャーナリズムの手法は、取材記者が出来事に関する断片的情報を丹念に積み上げてその核心に迫るものであった。これに対してデータジャーナリズムはコンピューターを活用して、伝統的な手法では発見することの困難な事実の側面を探り出すとともに、まだ予兆を示しているに過ぎないと思われる膨大なデータを高速で処理する。これによって、現状のみならず、近い将来の動きを読み取り、さらに読者と双方向のデータコミュニケーションを図ることが可能となる。このため、見落としていたデータを読者の側から補足するなど、読者参加の可能性を拡大させ、画面上に図示できるため直感的に事実の核心を把握する手段も提供できる。伝統的な手法を基礎にして、出来事の“核心”により早く、正確に迫ることができる。