日本が低炭素社会へ移行していくための具体的な道筋を示すものとして、2008年7月29日に閣議決定された行動計画。50年までに温室効果ガスの排出量を国内で現状から60~80%削減するという長期目標を掲げ、(1)革新的な技術開発と既存先進技術の普及(太陽光発電導入量の大幅拡大など)、(2)国全体を低炭素化へ動かす仕組み(排出量取引などの経済的手法)、(3)地方・国民の取り組みの支援(低炭素型の都市・地域づくり、ビジネススタイル・ライフスタイルの変革への働きかけなど)について施策を明らかにしている。ただし、この行動計画は策定過程が不透明であったこと、中期排出削減目標が示されていないこと、低炭素社会をつくっていくための具体的なステップと社会的な仕組みづくりが明示されず、個別の技術・施策に重点が置かれすぎていることへの批判もある。