人間の生活がどれだけ自然環境に依存しているかを示す指標の一つ。カナダのブリティッシュコロンビア大学のウィリアム・リースなどにより開発された。グローバル・フットプリント・ネットワークでは、エコロジカル・フットプリントを「人類の地球に対する需要を、資源の供給と廃棄物の吸収に必要な生物学的生産性のある陸地・海洋の面積で表したもの」とし、その算定には、農作物の生産に必要な耕作地、畜産物などの生産に必要な牧草地、水産物を生み出す水域、木材の生産に必要な森林、二酸化炭素を吸収するのに必要な森林などを含めている。エコロジカル・フットプリントは、人間が地球環境に及ぼす影響の大きさ、すなわち「地球の自然生態系を踏みつけた足跡」を示すものであると言える。WWF(世界自然保護基金)の「生きている地球レポート2006」によれば、2003年時点の世界のエコロジカル・フットプリント(需要)は、すでに地球の生物生産力(供給)を約25%超過しているとされている。需要が供給を超えるこのような状態が続けば、いずれ、地球の生物学的資源は欠乏してしまうことになる。