ある年に生まれた人が今後何年生きられるかを示す平均生存年数。男女・年齢別死亡率から計算される生命表から求める。生命表は、同時に生まれた男女それぞれ10万人の基数人口が、加齢の途中で一連の年齢別死亡率のリスクにさらされて漸次死亡し、生存人口から脱落する過程を示す数値表である。そこで生存人口が経験した人・年(person-years)を全年齢にわたり合計した定常人口総量を、最初の基数人口で割ったものが出生時の平均余命、すなわち平均寿命である。2010年7月公表の厚生労働省「簡易生命表」によれば、09年の男子の平均寿命は79.59年、女子は86.44年で、前年をそれぞれ0.30年、0.39年上回った。女性は世界最長だが、男子はカタール(81.0年)、香港(79.8年)、アイスランド(79.7年)、スイス(79.7年)に次ぐ第4位となった。