建築物の地震対策には、(1)建物の柱や壁などを厚くして地震に強くする耐震構造、(2)屋上、梁、柱などに地震エネルギーを制御する装置(ダンパー)を設置して、揺れを小さくする制震構造、(3)建物の基礎に積層ゴムなどの免震装置を設置して揺れを吸収、建物に揺れが伝わりにくくする免震構造の三つのタイプがある。耐震構造でも新耐震基準を満たしていれば大地震で倒壊する心配はないものの、ひび割れなどが入って大幅な補修が必要になるほか、住戸内の家具の転倒・転落などの危険がある。このため、最近では制震構造、免震構造の一戸建てやマンションが増えつつある。ただ、制震構造は5%程度、免震構造は5~20%建築コストがアップするといわれる。