少子高齢化の影響もあって、ペットを飼育する家庭が増えている。しかし、マンションではペットの飼育を認めるケースが少なく、不動産経済研究所の調査によると、2000年に首都圏で分譲されたマンションのうち、ペット可とする戸数の割合は9.0%に過ぎなかった。それが、07年には86.2%に増加し、いまは新築マンションではペット可が当たり前に近い状態になっている。賃貸住宅ではまだまだ少ないものの、他物件との差別化を図る切り札として、ペット共生型住宅の供給に力を入れる住宅メーカーも増えている。リフォーム分野でも、消臭・消音カーテン、引っかき傷のつきにくい壁紙などが人気を集め、ペットが行動しやすい住まいへのリフォームなどへのニーズも高まっている。住宅分野のさまざまな部分でペットとの共生が事業拡大へのキーワードのひとつになりつつある。