築年数の経った建物を新耐震基準を満たすレベルまで補強して再利用できるようにする新しい建築手法。青木茂建築工房の商標登録(第4981412)。既存の構造物の約80%を再利用しながら、軽量化や補強を行い、新たに30年、40年と継続使用できるようになる。繰り返しての補強工事や設備の更新などが必要になるが、それでも建て替えるのに比べて60~70%程度の費用で済み、使用用途の変更にも対応する。現状、建物によっては、竣工後に建築基準法が改正され、用途地域による規制などが厳しくなることがある。容積率などを現在の基準に合わせて建て替える場合、既存の床面積より狭くなることもあり、コストアップの上に延床面積の縮小で採算が合わない。しかも、建築後の経過年数のなかで周辺エリアの環境が大きく変化すれば、用途の転換を迫られるケースも出てくる。リファイニング建築は、こうしたさまざまな課題を一括してクリアできる仕組みとして注目されている。