十数平方メートルの「小さな家」のこと。スモールハウス、マイクロハウスなどとも呼ばれる。移動ができるトレイラーハウスもある。広さや設備などに厳密な定義はない。世界的に環境問題への関心が高まるなか、無駄のないシンプルな暮らしが見直されるようになり、資源の無駄遣いを削減し、完成後の消費エネルギーも少なくできる小さな家が注目されている。さらに建築費や取得費を抑えることができるので、長期にわたって住宅ローンを抱えるリスクを回避できるメリットもある。アメリカやヨーロッパなどでの自然志向のライフスタイルを好む人たちの住まいといったイメージが強いものの、日本でも少子高齢化が進むなか、関心が高まっている。国立社会保障・人口問題研究所によると、平均世帯人員は2015年には2.33人だったのが、40年には2.08人まで減少するという予測がされている。単身世帯、夫婦のみの世帯などが急増し、スモールハウスへのニーズがますます強まっていくものとみられている。大手住宅メーカーでも敷地面積の狭い住宅の受注にも力を入れるようになっており、平屋建てなどの新商品の開発に力を注ぐところも多くなっている。