高齢者が単身もしくは夫婦単位で独立した居室で生活しつつ、共同で使用できるキッチンやリビングなどを設置して、一緒に食事したり、家事を分担しあったりできる新しい住まい方。若い人たちが主体であるシェアハウスの高齢者版といったイメージで、運営会社や地域の生活支援サービスなどを利用しながら共同生活し、自立した生活を目指す。これまでの子どもや家族に依存する高齢期の生活ではなく、ひとつ屋根の下で助け合って暮らすもので、社会福祉先進国の北欧では早くからグループリビングの考え方が定着しており、老後の生活の選択肢のひとつになっている。日本では1990年代から少しずつ広がりを見せている。有料老人ホーム、介護施設などとは異なり、食事の時間などの決まりはなく、外出も自由にできる。しかも、施設にいる高齢者に比べて大半は自立して生活できるため、入居費用やランニングコストなどが安いというメリットもある。年をとってもこれまで通りの普通の生活を楽しみたいという高齢者に支持され、今後も着実に広がっていくとみられている。