証券会社が提供するオンラインサービスを通じて、株式・債券・投資信託等の売買を行う取引。取引注文や情報提供を24時間取り扱う業者が多い。1999年10月に証券取引手数料が完全自由化されたのを契機に、取引が本格化した。既存証券会社が、投資アドバイス機能やサポート体制の充実で差別化を図るのに対し、新規参入組のネット証券会社は、自由化前に比べ大幅に手数料をディスカウントすることに加え、個人にもインターネットを通じてリアルタイムに多様な情報を提供し、自宅で自由に売買できる環境を作ることで、取り扱い口座数、取引件数を大きく伸ばした。近年では、ネット証券会社が自ら運営する「私設取引システム(PTS=Proprietary Trading System)」を使った夜間取引市場を開設するなど、従来の取引形態ではできなかった取引をできるようにしたり、自動発注のソフトウェアを提供して個人でも高度な取引ができる環境を整備するなど、より先端的なサービスを競って導入している。