自動車事故による損害に備える保険で、自動車損害賠償保障法に基づき加入が義務づけられている自賠責保険と任意保険の二つに大別される。自賠責保険は、対人賠償に対してのみ死亡事故3000万円、傷害事故120万円を限度とする補償であるため、補償額・補償範囲ともに不十分であり、通常その上乗せである任意保険にも加入する。任意保険には、対人賠償保険、対物賠償保険、自損事故保険、無保険車傷害保険、搭乗者傷害保険、人身傷害補償保険、車両保険などがあり、これらの保険を組み合わせて加入するのが一般的である。近年主流となりつつあるリスク細分型保険は、運転者の年齢・性別・運転歴、地域、使用目的、車種、年間走行距離、安全装置の有無、保有台数などの区分についてリスクを細分化し、保険料に格差を設ける自動車保険であり、いまや外資系のみならず国内損保会社でも導入している。また、近年損保各社による割引競争が盛んであり、新車割引、ゴールド免許割引、盗難防止装置割引、エコカー割引、前年度無事故割引などを付加する会社もある。