金利や通貨オプションなどの金融デリバティブを活用し、円預金や外貨預金にさまざまな特約をつけた預金商品で、「仕組み預金」とも呼ばれる。たとえば金利オプションを使った商品では、通常の定期預金よりも高い利率が保証されるが、満期を決定する権利を銀行が保有するのが一般的。預金の設定者が直接デリバティブ取引に参加するわけではないが、高金利を保障するために銀行がオプション取引を行っているものが多く、間接的に参加していることになる。通常、想定より金利が上昇した場合は銀行は満期を長くし、想定より金利が低かった場合は満期を短くする。金利が大幅に上昇しても顧客はより高い金利の預金に預け換えができないため、金利上昇メリットが受けられないというリスクがある。金利オプション利用型のデリバティブ預金は、預け入れ・払い戻しともに円貨で行う円建て預金の一種であり、預金保険の対象となっている。一般に中途解約は不可だが、中途解約が認められる場合にも、多額の手数料が求められるケースが多い。金融庁は、商品を十分に理解するには一定の金融取引経験が必要との認識から、取り扱い金融機関に対して、誤解を与えないよう配慮した十分な商品説明を求めている。