投資家から集めた資金で、会社型投資信託などの形式で不動産投資を行い、主に賃料収入や物件売買で得た収益を投資家に還元するもの。アメリカで生まれた不動産証券化の仕組みで、一般にREIT(リート)と呼ばれる。REITは、Real Estate Investment Trustの略。日本では日本版REIT、J-REITなどとも呼ばれる。通常は、多額の資金が必要となる不動産投資が少額から始められるという特徴があるが、賃料収入の減少や保有物件の価格下落で分配金が変動するなどのリスクもある。アメリカでは不良債権化していた不動産を安く入手し、それを活用した不動産投資信託が高い運用収益を上げ、1990年代に注目された。日本では98年に会社型投資信託が導入され、2000年11月に投資信託の運用対象資産が拡大、不動産も認められるようになった。これを受けて、01年9月に不動産投資信託証券が東証に上場されたのを皮切りに新規参入が相次いだ。また、証券取引所に上場せず、特定の投資家を対象とする私募REIT(私募リート)も注目されている。日本では10年に野村不動産が運用を開始して以降、多くの土地開発業者が参入している。